工業化住宅の可能性
もうずいぶん昔のことになりますが、中学校の時に友人の家に行くと庭先にポツンと置いてあった箱形の子供部屋。いわゆるプレファブ住宅の原型がそこにありました。このプレファブという言葉はもともとはプレファブリケーションといって、「事前に作る」とか「あらかじめ準備する」とかいうのが正しい意味のようです。
戦国時代というとずいぶん昔の話になりますが、豊臣秀吉がつくった一夜城は有名ですが、あれもプレファブですね。それから、戸建住宅の主流である在来工法も大工さんの下小屋で仕口や継ぎ手を加工して、それを現場で上棟する方法ですからプレファブですし、プレカット工法もそうです。つまり、木造であれ軽量鉄骨であれ、住宅のほとんどは広い意味では、プレファブリケーションだといえるわけですね。
ところが、なぜかプレファブというと安っぽいイメージがあって、それを嫌ってか、プレファブメーカーもいつしかハウスメーカーと呼ばれるようになりました。
さて、工業化住宅といえば『ハイムM-1』なんとこのM-1、日本のモダニズム建築100選のなかに唯一工業化住宅として選ばれました。その理由は明確なコンセプトのもとに開発された、最初の量産型ユニット住宅だということでしょうか。
以前、読んだ藤森照信さんの本の中でこのM-1を絶賛していたのがなぜか印象に残っています。最近、あまり見かけなくなりましたが、発売された1970年代当時としてはやはり画期的だったにちがいありません。私は、以前から木造でこれができないものかと考えてきましたが、それに近いものとして壁パネル住宅なるものがあります。壁の中には断熱材が入っていて、外装板も貼ってあるものもあります。
いまは木造住宅も接合部分には金物が多用されていますが、今後は伝統工法の宮大工さんたちとのコラボで伝統的な仕口や継ぎ手を使った『木造ユニット住宅』なんかが出てくると面白いですね。
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